うしこlog
公開: 2013/05/12

リモコンフォーマットについて

今回の内容

 テレビリモコンは、赤外線でテレビに信号を送信しています。ここではvieraリモコンの送信フォーマットについての話をします。

前回と次回の内容

 前回は、Japaninoのプログラムミングをしました。
次回はTVリモコンの受信プログラムをしていきます。

[追記] JapaninoでTVリモコンを作成するための記事をまとめましたので、ぜひご覧ください。

Japaninoでリモコン作成

  1. Japaninoの環境構築と使い方
  2. Japaninoで簡単プログラミング
  3. この記事
  4. TVリモコンの受信プログラム
  5. TVリモコンの送信プログラム

リモコンのフォーマット

日本のテレビに使われている、リモコンのデータ転送フォーマットとして大きく分けて以下の3つがあります。

  • 家製協フォーマット 〜 パナソニック、シャープなど
  • NECフォーマット 〜 NEC、東芝、日立など
  • SONYフォーマット 〜 SONYなど

私持っているテレビは東芝のVIERAなので、家製協フォーマットについて話をします。

家製協フォーマット

リモコンは"0"と"1"の信号を、赤外線でテレビに送っています。"0"と"1"のデータは、38kHzで変調(振動)させた部分と、無信号の部分の組み合わせで表現されます。以下、変調部分をon、無信号部分をoffとする。

変調信号
変調信号
データの信号表現
データの信号表現

しかし、これらのデータを送っただけでは、どこがデータの始まりでどこがデータの終わりなのかが分かりません。そこで、データの始まりを知らせる部分(リーダ部)、データ部、データの終わりを知らせる部分(トレーラ部)の3段階でデータを送信します。

リモコンフォーマット
リモコンフォーマット

家製協フォーマットでは、データ部のon、off時間をT[us]とすると、各部分は

各部分 on時間 off時間
リーダ部 8T 4T
データ部 T T
トレーラ部 T 8[ms]以上

と表すことができます。家製協フォーマットでは T=350〜500[us]と定められています。また、他のフォーマットでは、Tの時間が異なります。逆に言えば、Tの時間を変えるだけで違うフォーマットに対応できる!! 以下に実際に使用したデータの例を示す。

●リーダ部

リーダ部の信号表現
リーダ部の信号表現

●データ部

0の信号表現
データ"0"の信号表現
1の信号表現
データ"1"の信号表現

●トレーラ部

トレーラ部の信号表現
トレーラ部の信号表現

このフォーマットに沿った受信プログラムを作成し、赤外線モジュールでリモコンの信号を受信すれば、実際のリモコンの信号を解析することができます。
次回は、リモコンのフォーマットに従って命令を受信する回路と、受信プログラムを作成していきます。

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参考にしたサイトさん

ELM-赤外線リモコンの通信フォーマット概要
http://elm-chan.org/docs/ir_format.html

大変参考になりました。ありがとうございます。